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麻酔科医による麻酔科医と麻酔科研修医のためのブログ & 麻酔科医、次の一歩『ペインクリニック』専門医合格集中講義

カテゴリ: 検定試験

気管挿管、全身麻酔、、、。

AWSやMcGRATH™などのビデオ喉頭鏡により気管挿管が容易になった。

レミフェンタニル、デスフルラン、スガマデックスにより、下手な麻酔管理でもすぐ覚める。
術中の管理も行いやすい。

モニターの普及なども加え、誰でもすぐに全身麻酔管理が行えるようになった。

だから、外科医たちは看護師で麻酔管理をさせようと企てている。


麻酔科医の存在意義は何だろうか?

全身麻酔をかけれるだけではその存在意義は少ない。

プラスαが必要である。


そこで提案するのが区域麻酔、つまり神経ブロックだ。

エコーの進歩により、神経ブロックは急速に普及した。

エコー下に神経ブロックを行えば、ベテランも初心者も同レベルで行える、、、

果たしてそういえるか?

区域麻酔



エコー下の神経ブロックにおいても知識と経験が必要である。

神経ブロックに関する知識、手技を身に付けることは、麻酔科医として生き残るために欠かすことができない。

あなたは日本区域麻酔学会に入会しているだろうか。

ぜひ入会して、神経ブロックのプロになってほしい。

そして、日本区域麻酔学会主催の「日本区域麻酔検定試験(J-RACE) 」をぜひ受けよう。

第1回目の検定試験は4月21日(日)に行われる(申し込みは終了している)。

ぜひ、来年の第2回の検定試験を目指して、今日から鍛錬しよう。

ちなみに、日本区域麻酔学会から「日本区域麻酔検定試験(J-RACE) 」を受けるにあたり参考テキストが挙がっている。
https://www.regional-anesth.jp/jrace/pdf/exam6.pdf

・Textbook of Regional Anesthesia and Acute Pain Management
・Hadzic's Peripheral Nerve Blocks and Anatomy for Ultrasound-Guided Regional
Anesthesia
・問題形式で学ぶ区域麻酔と疼痛治療
・Bonica's Management of Pain


かなりのボリュームだ!

これでしっかり学習しよう。

(補)
超音波の基本原理をマスターするために、医学書ではないが次の書籍を推薦しておきます。
・超音波の基礎と装置


神経ブロックに関する書籍は、やっぱり定番のコレ
↓ ↓ ↓
周術期超音波ガイド下神経ブロック




第1回日本区域麻酔検定試験(Japanese Regional Anesthesia Certificate Examination : J-RACE)が2019年4月21日(日)に高知市で実施される。
http://www.regional-anesth.jp/jrace2019/index.html

受験要綱

区域麻酔


なぜ高知市かというと

日本区域麻酔学会第6回学術集会が下記の日程で開催されるからである。

 会 長:
  横山 正尚先生 高知大学医学部 麻酔科学・集中治療医学講座
 日 程:
  2019年4月18日(木)~20日(土)
 会 場:
  高知市文化プラザかるぽーと

試験は筆記試験である。

マークシート方式で五つの選択肢のうちから適切なものを選ぶ形式である。

日本麻酔科学会専門医筆記試験と同様に、知識問題と臨床問題から構成される。

日本区域麻酔学会の教育ガイドラインに沿って問題が作成されている。
http://www.regional-anesth.jp/about/guideline.html

ポイント;

①解剖学と超音波解剖学が重要である。
②単に解剖だけでなく、描出する上でのコツやメルクマールが問われる。
③使用する薬剤の機序や区域麻酔に伴う生理学的変化、麻酔後の対応、危機管理も重要である。
④ペインクリニック領域の神経ブロックも対象である。
⑤各種のガイドライン;抗血栓療法中の適応と実施に関するガイドライン・日本ペインクリニック学会の神経ブロックに関するガイドライン・日本麻酔科学会の局所麻酔薬中毒に関するガイドライン など、区域麻酔と関係するものは必要な知識である。
⑥その他、機器や針などの特徴など。

参考テキストは日本区域麻酔学会のホームページに掲載されている。
https://www.regional-anesth.jp/jrace/pdf/exam4.pdf

 ・Textbook of Regional Anesthesia and Acute Pain Management
 ・Hadzic's Peripheral Nerve Blocks and Anatomy for Ultrasound-Guided Regional Anesthesia
 ・問題形式で学ぶ区域麻酔と疼痛治療
 ・Bonica's Management of Pain



J-RACEは日本区域麻酔学会の指導医における要件の一つである。

一方、J-RACEに受験資格はない(医師に限ってもいない)。

現在のところ日本区域麻酔学会の指導医になろうとする人以外、持っているメリットはない。

が、J-RACEに合格しないと日本麻酔科学会専門医試験を受けれないということにもなりかねない。日本ペインクリニック学会専門医試験の受験資格になるかも...。

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